2013/06/28

革ソファ張り替え

ソファの張り替え。
今日納品に行かせて貰いました。

キレイになったで!



色んな家具修理の中でも、
椅子、ソファの張り替えはご依頼頂く数が一番多いです。
汚れたり、破れたり、ヘタっちゃったり。

座面だけの椅子なんかだとそんなにお値段かからないけど、
ソファはそこそこかかります。

構造、作り方やお選び頂く生地にもよるんですが、
「買ったほうが安いやん!」
ってなることもあります。

ちょっと詳しく。 

修理前の状態。20年くらいお使い。
このソファ、座面と背、アームだけじゃなく側も裏も全部、革。総革。
全体的に革が汚れて、破れて、ヒビ割れてます。
中のウレタンもヘタってます。

側や背中(直接肌に当たらない部分)は同じ色の合成皮革を使っているソファも多くて、
張り替えでもそうすればお値段を抑えられるんですが、
今回は同じように全部革で張り替え。 気合入る!

まず全部ひっぺがして裸に。 キレイに剥がして置いときます。
これだけでも結構な時間かかる。 
タッカー(でっかいホッチキスみたいなの)を全部抜き取って外す。



次は裁断。
剥がした生地から型を取って、同じ形のパーツを作ります。
革は1枚1枚、形が違うから無駄なくうまく取れるように。





剥がした生地に印をつけて。

ピッタリ同じサイズにしないと綺麗に仕上がらない。

パーツだけでも何十個にもなります。

同じモノを大量に作るわけじゃないので
型紙はありません。

剥がした生地が型紙。


パーツが多くて複雑になればなるほど職人さんは大変。

新品を作るなら、同じ型紙で何百個だって、何千個だって作れる。


1個だけ作るのは何だって大変。

パーツができたらミシンで縫製。



今回は全部が袋状になってるソファ。
それぞれが別箇になっていれば調節しやすいけど、
この場合どこかがズレたら全部ズレちゃう。

今のソファは置きクッションタイプが多いです。
本体に張り込まず、カバータイプならファスナーで側だけ取り外せる。
(「カバーリング ソファ」で検索するといっぱいでてきます)
これなら修理もし易いし、お値段もそんなにかからない。
汚しちゃってもカバーだけ取り替えられる。


この後、写真撮り逃しました。。
裸にした本体のウレタン(クッション)を取り替えて、
緩んだベルトやバネを締め直して、
上手く収まるように色々工夫して、

やっと張り込み。 袋をかぶせて、引っ張りながらタッカーで止めていきます。

均等に上手いことテンションかけて引っ張って、、完成。


うちには椅子張りのベテラン職人がいてます。
横でちょこちょこ写真撮ってたんだけど、こうやって書いてみて思う。

自分で作業していないから分からないけど、
ほんとはもっともっと色々とな苦労と工夫があるはず。

「元通りに戻す」 
簡単そうに聞こえるけど結構大変。

1から作るほうが、元通りに修理するより楽やん! って思う事もあるくらい。
それは木工も塗装も椅子張りも、場合によってはきっと同じ。

修理は1つ1つ、痛んでいる箇所も違えばモノも違う。
どうすればキレイに修理できるか、その方法もそれぞれ。
面白いけど難しい。
 

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