2015/07/17

家具の修理と「火花」について(2回目)

今日は台風のなか走りまわってきました。

修理が落ち着いていた先月、先々月。
今月は反動なのかドカーンと一気に増えてます。


 
ダイニングチェアが40脚くらい? たくさん。
ソファの張り替えが今週末から4セット入ります。


順番にこなして行くとお盆までにお届けできるのはあと少ししか空きがありません。
もしご検討中の方で「お盆までに」 という場合はお早めにご相談下さい。

FBに載せたけどこっちに載せるの忘れてました。
河内長野の洋裁店さん、建て替えに伴って古い家具の修理依頼を頂きました。

50年間使っていた作業場。
意図して作った雰囲気じゃなく、家と家具が時間をかけてこの風合いを造ってる。
良いモノ見させて貰いました。
めっちゃカッコイイ。 惚れ惚れした。




 
これは作業台。凄く良い木材を使ってるわけじゃない。
作業で痛んでるのも風合い。
最初は綺麗なピカピカのテーブルやったはず。
良い家具を大事に使うと時間を経てこうなる。
これを再現したモノも作れる。 何を大事に思うかはそれぞれ。
 


今日もお引き取りや納品、見積もりで4件回ってきました。
家とインテリアと生活。 人それぞれで見させて貰うのが楽しいです。

こちらはUSEDのガラス棚を買って頂いたお宅。
床の寄木フローリングや他の家具との相性バッチリ。

























昨日は訓練校の同級生が遊びと仕事の打ち合わせで来てくれた。
木工の話できるのは楽しい。 刺激的。
一緒に何かできるとますます嬉しい。



さぁさぁ、長くなる話。
芥川賞が発表されました。昨日。

■「第153回芥川龍之介賞」

  内村薫風『MとΣ』(新潮3月号)
 島本理生『夏の裁断』(文学界6月号)
 高橋弘希『朝顔の日』(新潮6月号)
 滝口悠生『ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス』(新潮5月号)
 羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』(文学界3月号)
 又吉直樹『火花』(文学界2月号)


羽田&又吉が受賞しました。
また外してますね。。 まぁほら、今回はほとんど読んでなかったから…

最初の感想は「島本さん可哀想」&「羽田さんも印象薄くなって可哀想」

又吉さん芥川作家に! と大騒ぎ。

ええ事やと思います。

それを受けて斜に構えた連中が吠えております。

「芥川賞も地に落ちたな」
「出来レースやないか」
「本屋大賞と大差なくなってきましたね」←これは某報道番組の某キャスターが言うてた。

読んだんすかね? 受賞作も候補作も。
そんな言葉が出てくる時点で普段から文学なんて読んでないのバレバレやで。

「芸人のくせに」とか言ってる人も。
芥川賞ノミネートされる作家さんて一応新人だからバイトしてたりバンドしてたり学生してたり、
社会人してたり色々。
文学好きの一般人が文学書いて何が悪い?みんなそうやで。最初は。


選評が凄く楽しみなんだけど、この作品は色々凄い。マジで。

文学としての質だけで言うなら島本さんや羽田さんもそうだけど勝ち目はない。
島本さんなんかキャリアが違う。 当然。又吉さんの処女作と比べたら質も違う。

読んだ人は分かると思うけど、「火花」は古典的な純文学路線。

主人公が芸人で又吉さんが書いてるからある意味エンタメに見えて読み易いけど、
あれが芸人じゃない設定の小説ならどうでしょ。
石原慎太郎が推しそうな古臭い純文学路線でしょ。
決して目新しくはない。

勿論、文才も才能もある。 純文学として十分評価されてしかるべき。
+αで芸人として何を書くのか、も評価されてると思う。

今まで芸人さんでも売れる本を書く人はたくさんいた。
面白い事を仕事にしてる方々、エンタメ方面なら同一線上。
なんで又吉さんだけ文学に食い込めるのか。

全然違うんすよ、本屋大賞と芥川賞。

文学はその性質上、分からせたら負け、ってとこがある。
すっかり分ってしまうような文学は文学としての役割を失っている。
常に新しい言語表現を創造する、拡張する事を目指すのが文学。

その結果よく分からんのが受賞するのが芥川賞。

分からす事がお仕事の又吉さんが何を伝えるべくこれを書いたのか。
分からせるけど分からない。そのバランス。
そこが面白い小説やと思う。

羽田さんも面白いから是非一緒に読んで欲しい。
古臭い純文学路線が気に入ったら候補の『朝顔の日』 も読んで欲しい。
「火花」が面白い!と思ったら町田康を読んで欲しい。

純文学で100万部売れる本なんて無いよ。凄い事です。

White Reaper クッソカッコイイ。



世界三大Benの一人。
Ben Lee の新譜最高。



気になったらAppleMusicやLine Musicで聴きましょう。
そっちのリンクって貼れないんかな。
そのへんのサブスクリプションと今後の音楽の在り方についてまた今度書きます。
アホほど長くなるけど。
 
 

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